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中世ヨーロッパの修道士とその生活 ※お取り寄せ品 [原書房 / N102]

パウルスショップ価格: 2,520円(税込)

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「閉ざされた世界」の実像をわかりやすく案内

日々の務め、食事、娯楽、教育、人間関係……修道士の実像を浮き彫りに
「閉ざされた世界」と現代社会の意外な共通点まで図版とともにわかりやすく案内。

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 のちにキリスト教の修道生活へと進化する生き方を実践した最古の人間は、古代後期の砂漠の隠修士である。彼らは持てる時間をすべて瞑想にあてるため、可能な限り俗世間から離れた。伝記によると、こうした隠修士は、自身が純粋で高潔と信じる人生を生きるために、悪魔の力と懸命に戦った。その結果、多くの人から敬虔さの極みとして崇められ、その中には聖アントニウスのように、聖人の地位を得た者もいる。
 けれども、二〇二〇年のパンデミックによる孤立状態から多くの人が学んだように、ひとりきりでいると、誘惑にあらがうのは難しくなる。サワードウブレッド[サワードウと呼ばれる天然酵母から作る伝統的なパン]をお腹いっぱい食べたいという暴食への誘惑から、ネットフリックスのドラマをだらだら見ていたいという怠惰への誘惑まで[暴食も怠惰もキリスト教の「七つの大罪」に含まれる]、きちんとした生活がしたいという願いがどれほど強く、深くても、ひとりではその決意を守り通すのがいかに難しいかを、私たちは再認識した。
 初期のキリスト教徒(それ以前またはそれ以後の他の宗教の信者も同じだが)は、さまざまな誘惑に対しては、ひとりより大勢のほうがあらがいやすいと気づいた。それで、正しい道を進みたいという願いはあるが、その道を極限まで追求するには他者の手助けや支援を必要とする人々の共同体をつくり始めた。つまり、ともに隠修士として生きる道を選択したのだ。
本書「序章」より
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中世の修道士たちは何を考え、どんな生活をしていたのか。現代と比べて何が違うのか。彼らの食生活や医療知識、「何も持たない」生活、社会活動を、カラー図版とともにわかりやすく掘り下げた異色の生活史。


●目次
序 章 規則に従って(アド・レギュラム)
     修道士について
     修道士になる理由
     修道士になるまで
     修道院について
     修道士の一日
     修道士の恩恵
第一章 修道士の健康と植物
     緑の植物は魂の癒し
     修道院の食事事情
     修道士の医療事情
     土に還る
第二章 修道士とミニマリズム
     修道士の衣料事情
     お金の使い道
     環境について
     同じ目的を持った共同体
     沈黙の重要性
     習慣と儀式
第三章 内面をみつめる
     瞑想の効用
     読書の習慣
     過去の自分との和解
     身体について
     匿名の効用
     感謝を示す
     信仰を持ち続ける
第四章 外の世界に目を向ける
     知識の共有
     記録を残す
     イノベーションを受け入れる
     修道院と病院
     写本の功績
第五章 何ごともほどほどに
     修道士と燃え尽き症候群
     健全な境界線を引く
     修道士とアルコール
     くつろぎの時間の重要性
第六章 より良い方向へ(アド・メイリオーラ)


著者:ダニエル・サブルスキー
訳者:元村まゆ
判型:A5判 上製
ページ数:206ページ
ISBN:978-4-562-07513-3
発行:原書房


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