2013年、史上初めて南米から選ばれたローマ教皇は、誰にでも気さくに接する人柄といつくしみあふれる言葉、質素さと謙遜に満ちた態度で、信者だけでなく世界中の人々を魅了している。貧しい人のための真に開かれたカトリック教会への再生が期待される今、新教皇の歩みを彼の言葉とふるまいや世界からの反響をもとに綴る。

●目次
　はじめに


I　バチカンの新たな息吹―――教皇フランシスコの人柄と信仰
　　教皇フランシスコの選出
　　教会の前進のために
　　バチカンに新しい息吹をもたらす教皇
　　人びとの話をよく聴く霊的な人
　　ローマから伝わる新教皇選出の喜び
　　イエズス会員としての教皇
　　若者へのメッセージ
　　助けを最も必要とする人のために
　　羊のにおいと共に
　　少年院での洗足式
　　憎しみを愛に、報復をゆるしに
　　女性の重要な役割
　　聖書の本質的理解を促す
　　質素さこそ教皇の特徴
　　【コラム】教皇のモットーと紋章
　　何より人を大切に
　　参加的リーダーシップの実践
　　信仰と教会の教えとの協調を
　　聖霊に聴き従い、生きるように
　　キリスト者はフルタイムで働く
　　愛と優しさを大切に
　　「出会いの文化」は平和の基礎
　　教皇フランシスコの3ヵ月
　　キリストと教会を私たちの中心に
　　【コラム】教皇はツイッターでも人気


II　「神の民」と共に未来へ向かって―――教皇とバチカン、そして世界
　　「小さき人びと」との連帯
　　ヨハネとフランシスコ――よく似た二人
　　第二バチカン公会議の新たな前進に向けて
　　就任1ヵ月、バチカンの改革に着手
　　第二バチカン公会議の実践
　　スキャンダル払拭への抜本改革
　　貧しさ、謙遜、単純さ
　　「出会いの文化」の促進
　　他宗教との対話・協力
　　【コラム】教皇が2013年の「今年の人」に
　　アジアとの対話に意欲
　　迫害下の日本のカトリック信者
　　人間性回復という宗教者の役割
　　解放の神学を積極的に支える教皇
　　外へ出て行く教会
　　バチカンに吹き込む新風
　　清貧の誓願の明確化
　　イエズス会司祭との対話
　　世界に宣教する「使徒的」教会を目指して
　　第二バチカン公会議の体現者
　　「世界宣教の日」メッセージ


　参考文献
　おわりに

著者：山田經三
判型：四六判 並製
ページ数：176ページ
ISBN：978-4-7503-3960-3
発行：明石書店